一戸町 インターンシップ参加報告≪地域×キャリアデザインプログラムinいわて 2025》
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- 11月21日
- 読了時間: 4分
農業を“遠い存在”から“身近な営み”へ ―繋がりを感じた一戸町での5日間
横浜国立大学 都市科学部 1年 西澤一紗
体験期間: 2025年8月27日~31日
テーマ: 農業体験と地域交流を通した農業や産業、文化の理解
1.体験の概要
一戸夢ファームでの農業実習を中心に、地域の方々との交流や一戸祭りへの参加を通して、一戸町の自然や文化、人々の温かさを肌で感じる5日間となりました。
2.具体的な活動内容と学び

(1)職業体験
一戸夢ファームでは、野菜や花の収穫、出荷準備などの農業実習を行いました。初めて知ることが多く、特にトマトの栽培が非常に繊細であることに驚きました。栄養や日光量のバランス、接ぎ木による病気予防など、日々の細やかな管理が必要であることを学びました。また、機械やデータを活用して気温やCO₂濃度を調整するなど、現代農業が高度に技術化している点も印象的でした。自分が収穫や検品を行った作物が出荷されると考えると大きなやりがいを感じ、農業がぐっと身近なものに思えるようになりました。


一戸祭りへの参加では、山車の運行や流し踊りを体験しました。山車は地域の方々が長い時間をかけて手作りしており、毎年異なるデザインで新調しているとのことでした。その完成度の高さと、町全体が協力して祭りを作り上げる姿に強い感動を覚えました。
(2)地方での生活体験
町での生活を通して、人々のつながりの深さを感じました。顔見知り同士が声を掛け合い、地域行事に協力して取り組む姿から、強いコミュニティの存在が伝わってきました。チェーン店が少なく個人経営の店が多いことも印象的で、地域の個性や人柄が日常生活に反映されているように感じました。都市部と異なり、車が生活に欠かせない点や、背の高い建物が少ない点も特徴的でした。
(3)交流
地域の方々との交流の機会も多くありました。夢ファームでは研修生の方から、就農に向けた実体験や課題について直接お話を伺うことができ、農業の現実を深く知る貴重な時間となりました。また、作業の合間には地域の方々が作業のコツを丁寧に教えてくださり、温かい人柄に触れることができました。祭りの準備では、子どもから大人までが協力して行事を支えており、地域全体の一体感を感じました。
3.体験を終えて
(1)最も印象に残ったこと
地域の方々の温かさに触れたことです。どの場面でも親しみやすく迎えてくださり、人とのつながりの大切さを実感しました。
(2)価値観の変化
今回の経験を通して、農業は単に作物を作る仕事ではなく、人々の暮らしや文化を支える重要な営みであると実感しました。夢ファームの方々が誇りをもって働く姿に感銘を受け、自分もその一端に関われたことを嬉しく思いました。これまで「農業=遠い存在」と感じていましたが、「自分の暮らしと深く関わる営み」へと意識が変化しました。
(3)地方の課題
現地で感じた課題として、高齢化や後継者不足が挙げられます。夢ファームでは研修生の確保に苦労しており、農業に関心を持つ人が増えるための情報発信が必要だと感じました。また、交通手段の少なさや生活の利便性の面でも、車がないと不便な側面があると実感しました。
(4)今後の関わり方
今後も一戸町との関わりを継続していきたいと考えています。再び現地を訪れてボランティア活動や地域イベントに参加し、町の方々とのつながりを深めたいです。また、SNSなどを通して一戸町の魅力を発信し、特産品を購入したり、周囲に紹介したりすることで、地域の良さを広く伝えていきたいと考えています。今回の体験を一度限りの思い出にせず、今後も長く関わりを続けていきたいです。
執筆者
西澤一紗(岩手らばーず2025年度/経営学部 1年 )
編集
岩手らばーずHP係
<訪問概要>
[地域×キャリアデザインプログラムinいわて 2025]
・訪問地域
岩手県一戸町
・訪問期間
2025年8月27日(火)~8月31日(金)
・参加人数(学生名)
横浜国立大学「岩手らばーず」メンバー2人
(小島徹平/西澤一紗)




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