「想像しえない世界」 [2024年度三陸地域訪問]
- Kosuke Nagata
- 8月11日
- 読了時間: 2分
永田 光佑
今年の訪問が、私自身にとって初めての被災地訪問となった。東日本大震災の発生時、 私は小学生であった。そして、遠く離れた海外に住んでいたこともあり、その当時の震災に関する記憶はほぼなく、東日本大震災は書籍やインターネットを通してのみでしか知れない世界であった。また、私はこれまで日常生活に影響が出る以上の自然災害を身近で経験したことがなかったため、想像することでさえ容易ではなかった。

陸前高田市では、災害によって更地となった沿岸部を目の当たりにした。復興した道路や建物も新しく、 多くの建物は防災のために内陸部の高台へと移り震災の前後で大きく変化していた。10年以上経った今で も、沿岸部の人通りは少なく、震災の残したものの大きさを感じた。
大船渡市では、線路を境として住宅地の区域を制限しており、線路より沿岸側には住宅地以外が立ち並び自身にとっては新鮮な光景であった。島国であり、震災が多い日本では全国的に沿岸部では大船渡市と同じようなまちづくりが有効的な方法のひとつであると考えた。そして、このようなまちづくりを行った際の沿岸部の活用方法をそれぞれの地域特有のものとなるように考えることが、その地域の復興、そしてさらなる発展につながるのではないかと考えた。

気仙沼市で訪問した「気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館」は、今回の三陸訪問を通して最も印象に残った。この震災遺構では、震災当時の学校が自然環境の中でそのまま残されていた。特に天井がはがれ骨組みが折れ曲がっていた体育館は強く脳裏に焼き付いたともに、自然災害の強さと恐ろしさを感じた。 私は今回の訪問で、自然災害の強さと恐ろしさを目の当たりにするとともに、被災地の復興と発展についてのあらたな視点を得ることができた。都市科学部として、まちづくりを考える上で非常に大きな経験となった。
執筆者
永田光佑(岩手らばーず2024年度/ 都市科学部 都市基盤学科 3年 )
編集
岩手らばーずHP係
<訪問概要>
[2024年度三陸地域訪問]
・訪問地域
岩手県大船渡市、陸前高田市、宮城県気仙沼市
・訪問期間
2025年3月10日(月)~3月11日(火)
・参加人数(学生名)
横浜国立大学「岩手らばーず」メンバー8人
(塚崎 真広, 前田 実玖, 木内 亮吾, 西 陸之介, 永田 光佑, 山田 光太郎, 髙橋茉那)
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